ジョニー・デップ主演映画に水俣市「後援拒否」 未だにチッソの企業城下町?

ジョニー・デップ主演映画に水俣市「後援拒否」。その真相と撮影秘話 | bizSPA!フレッシュ より

ジョニー・デップ主演映画に水俣市「後援拒否」。その真相と撮影秘話
大川 藍 大川 藍
2021.09.17

 1975年に出版された写真家のユージン・スミスと、その妻アイリーン・美緒子・スミスによる写真集「MINAMATA」を映画化したジョニー・デップの主演最新作『MINAMATA ーミナマター』

 水俣病で知られる公害の実態を描いた本作は、2021年9月23日全国公開予定です。しかし、7月13日に西日本新聞に「水俣市が水俣映画の後援を拒否した」という記事が出ました。なぜこのような記事が出たのか?
 今回、ヨーロッパのセルビアやモンテネグロなどで撮影が行われた本作の製作やエキストラ管理に携わった、YouTube「セルビアちゃんねる」代表でセルビア在住日本人の平野達也氏に話を聞きました。
『MINAMATA―ミナマタ―』とは?

 映画の舞台は1971年。主人公のユージン・スミスはアメリカを代表する戦争写真家として活躍していましたが、負傷の後遺症などの影響からお酒に溺れた生活をしていました。しかし、ニューヨークで出会った女性・アイリーンから、熊本県水俣市にあるチッソ工場から出る有害物質が海に流れ、汚染されていると聞かされ、写真を渡されます。
 そこでユージンが見た衝撃の光景は、水銀に冒(おか)されて苦しむ子供たちでした。水俣市を訪れ、激しい抗議デモや工場側の圧力などを目の当たりにしたユージンは、自ら抗議デモに参加するようになります。しかし、ある日、危険な目に遭ってしまい――。
 平野氏は「ユージンは3年ほど水俣市で写真を撮り続けました。この映画では、水俣の現状が世界に伝わる1枚をどう撮っていくのかという葛藤や、水俣病の人たちと関わることで、ユージン自身が変わってゆく様子が感じられると思います」と回答。

『MINAMATA―ミナマタ―』に関わった経緯

セルビアちゃんねる代表・平野氏
 セルビアに10年住んでいる平野氏は、これまでもさまざまな映画に携わってきたとか。なぜ今回、日本で起こった公害の映画を、セルビアで撮ることになったのでしょうか。
「セルビアの映画市場はハリウッドとの関わりがあります。リーマンショックがあったときに、西ヨーロッパの有名な映画制作会社が軒並み経営不振になりました。そのときにセルビア側が多額の投資をして、映画のスタジオをもろもろアップデートしました。
 また、セルビアだと街中の撮影許可も取りやすく、現地のエキストラ費用も安いため、ハリウッドの中では『映画を撮るならセルビアが良い』ということで有名です」
 平野氏がこの映画に関わったきっかけはどのようなものか聞いたところ、「いつもアジア人のエキストラが必要になると、映画制作会社から連絡がきます」と回答。
「エージェンシーのような、エキストラを囲っている事務所がいくつかあるのですが、私はその中の3つに所属しています。その1番大きな事務所から『今度、MINAMATAという映画を撮るんだけど、日本人が250人必要だから集めてくれないか』と連絡がありました」


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