脊髄損傷者の退院後の排便管理についての実態調査 頸髄損傷者(脊髄損傷者)に関するレポート

脊髄損傷者の退院後の排便管理についての実態調査PDF より

脊髄損傷者の退院後の排便管理についての実態調査
~脊髄損傷者の排便管理の問題を明らかにする~

尾下美保子,永田ちえみ,前田健独立行政法人労働者健康安全機構総合せき損センター
(平成30年4月26日受付)

要旨:【目的】脊髄損傷者が排便状態の変化に対応できる排便管理の指導を実施するために,退院後の排便管理に生じている問題とその対処法を明らかにする.
【方法】脊椎・脊髄専門病院を退院した脊髄損傷者を対象に排便管理方法・排便に関する問題について郵便調査法でアンケート調査を実施した.
【結果】対象者の7割が自分で排便処置を行っており,よりシンプルで自然な排便方法を選択していた.また,6割が排便管理に問題を抱えていたが,相談するものとしないものとに2分され,3割が諦め感を持っていた.排便管理の問題は,「便失禁」などの便貯留能障害による問題が3割だったが,「便の排出困難」や「排便に時間がかかる」など便の排出能障害の問題は半数を超えた.また,排便管理の問題には,「年齢」「受傷レベル」「排便のタイミング」「排便時間」において個人差が大きかった.
【結論】退院後の脊髄損傷者は排便管理に問題を抱えていても諦めや自己流の方法で対処することが多かった.排便管理の問題には,個人差が大きいため個別的な排便管理方法が必要であり,退院後に相談できる相談先を明らかにし継続的に関わることが望ましい.

(日職災医誌,67:54─59,2019)


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