マスクせず仕事「今思えば恐ろしい」全柔連、新型コロナウイルス集団感染

マスクせず仕事「今思えば恐ろしい」全柔連、集団感染:朝日新聞デジタルより

マスクせず仕事「今思えば恐ろしい」全柔連、集団感染か
2020/4/14 8:00
 新型コロナウイルスの感染者が相次いで出ている全日本柔道連盟。13日までに常勤している39人の役職員のうち16人の感染が判明している。日本のお家芸の競技団体で発生した集団感染。何が起きたのか。
 全柔連の山下泰裕会長は13日、「運用の面が不十分であったと反省しております。柔道界をあげて感染拡大防止に努めてまいります」とのコメントを出した。来年の東京五輪に向けて代表内定選手の処遇を議論する予定だった15日のウェブによる常務理事会も、5月の連休明け以降に延期が決定。会長、副会長に次ぐ立場の中里壮也専務理事も感染し、組織運営の停滞が避けられない状況だ。
 全柔連によると、今月1日に職員1人が発熱を訴えると、2日夜から3日朝にかけての短時間で発熱者は11人に広がった。4日に最初の感染者が判明し、これまで男性12人、女性4人の感染が確認された。現時点で選手への感染は確認されていないという。
在宅勤務なのに、集まって会議

 全柔連は東京都文京区の講道館5階に事務局を構えていて、感染者は全員、このフロアで勤務している。感染経路について全柔連は「誰が、どの時点で感染したかの特定は困難な状況にある」と説明するが、職員からは危機管理の甘さを指摘する声が上がっている。
 一つは「在宅勤務の導入が遅かった」という指摘だ。全柔連が一斉の在宅勤務に入ったのは3月30日。東京都の小池百合子知事が「感染爆発の重大局面だ」と述べてから5日後だった。関係者によると、外部に提出する書類の締め切りが迫り、その書類作成に多数の職員が関わっていたという事情もあったという。

 さらに、その翌日の31日には、事前に決まっていた「新型コロナウイルス感染症対策委員会」の会合を開催。事務局の役職員に加え、外部委員も集められて感染予防策などを議論していた。また、同じ日、例年4月29日に開催の全日本選手権(今年は延期が決定)の実行委員会も開いていて、そこでも多数の関係者が会議室で顔を合わせる機会が生じ、当初は在宅勤務を徹底できていなかった。
 在宅勤務を導入する前の全柔連では、業務中は部屋の窓を開け、廊下に消毒薬を置くなどの対策は講じていた。ただ、一つのフロアに職員が集約されているため密閉・密集・密接の「3密」になりやすく、取引先の業者や報道関係者など外部からの出入りも多い。「(連盟幹部が)マスクを着けずに仕事をしていた。今思えば恐ろしい」という声もある。
 全柔連は事務局を5月6日まで閉鎖。今後は感染経路の解明をすすめ、ウェブ会議の積極的な導入や、職員が在宅勤務するための環境支援などに取り組みたいとしている。
全柔連の集団感染の経緯

3月2日 「特別な事情がある場合」に限り、在宅勤務を容認
  23日 「三密」の防止の徹底など、職員に呼びかけ
  27日 3月30日に事務局を閉鎖し、在宅勤務を導入すると決定
  30日 在宅勤務の開始
  31日 新型コロナウイルス感染症対策委員会などを開催。一部の職員は出勤4月1日 職員1人が発熱
  3日 職員11人が発熱。職員に健康観察と記録の徹底を指示
  4日 最初の感染者が判明
  7日 職員2人の感染が判明
  8日 職員2人の感染が判明
  10日 職員1人の感染が判明
  11日 職員2人の感染が判明
  12日 中里専務理事を含む役職員4人の感染が判明
  13日 山下会長が「運用面が不十分だった」と声明を発表
     職員4人の感染が判明し、感染者は計16人に


関連記事Similar Posts:

カテゴリー: 気になるニュース パーマリンク