クルミ大量に詰まった編みかご、日本初の出土 縄文時代

クルミ大量に詰まった編みかご、日本初の出土 縄文時代:朝日新聞デジタルより
クルミ大量に詰まった編みかご、日本初の出土 縄文時代
江川慎太郎2018年11月29日18時19分

鷺内遺跡からクルミが入った状態で出土した編みかご(南相馬市教育委員会提供)

 福島県南相馬市の鷺内(さぎうち)遺跡で、縄文時代晩期中ごろ(約3千年前)の貯蔵穴から、クルミが大量に詰まった編みかごが見つかった。同市教育委員会が29日、発表した。市教委や識者によると、クルミが大量に編みかごに詰まった状態で見つかるのは全国で初めて。当時の木の実の保管状況がわかる貴重な発見という。

 この編みかごは縦33センチ、横20センチで底部は長方形。竹やササ類を切り裂き、編み込んで作られていた。口の部分から底部までの姿が残っており、内部に大きさがほぼそろった直径3・5センチほどのオニグルミがいっぱいに詰まっていた。

 クルミは数百個あるとみられ、市教委は、運搬か保管に使われたとみている。

 三内丸山遺跡(青森市)で出土した「縄文ポシェット」と呼ばれる編み物の袋の中には、クルミが1粒入っていたが、今回のように大量に詰まって見つかるのは初めてだという。

 昨年10月~今年6月に発掘調査し、計12点の編みかごや編みざるが、31基ある穴のうち3基から見つかった。クリやドングリなども出土した。遺跡一帯は水がわく場所で、市教委は「穴は木の実などを水につけたまま貯蔵する施設だったのでは」と話している。

 山田昌久・首都大学東京教授(考古学)は「水につけてもクルミがかごの外に出ない形で、技術的にも興味深い。水につけたのは、その後乾燥させれば殻が割りやすくなると考えた可能性もある」と分析。比較的小さなかごで、クルミを小分けして入れたとも考えられるという。「1回の食事で食べる量など、縄文時代の食事文化を考える上でも貴重な発見」と話した。(江川慎太郎)

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