米カジノ「日本市場は全てが魅力的」 元ラスベガス市長

米カジノ「日本市場は全てが魅力的」 元ラスベガス市長:朝日新聞デジタルより
米カジノ「日本市場は全てが魅力的」 元ラスベガス市長
聞き手・筒井竜平2018年11月5日14時38分

 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法が7月に成立し、2020年代前半にもIRが開業します。海外のカジノ業界は日本市場をどう見ているのか。元ラスベガス市長で、現在は米カジノ運営大手「シーザーズ エンターテインメント」の副社長として日本進出をめざすジャン・ジョーンズ・ブラックハースト氏(69)に聞きました。

 ――IRの市場として、日本は魅力的ですか。

 「全てが魅力的だ。ラスベガスは世界最大のギャンブルの街だが、もともとは何もない砂漠だった。一方、日本は世界で最も美しい国の一つで、すでに訪れるべき多くの理由がある。そこに娯楽の集合体としてのIRを加えたい」

 ――日本はパチンコや競馬などがあり、すでに「ギャンブル大国」とも言われます。これも魅力ですか。

 「それは違う。パチンコの客の多くは地元の人たちだが、私たちが日本での開業をめざすIRは、主に旅行やビジネスで海外から来日する人たちを想定している。また、カジノのフロア面積は、IRのごく一部に過ぎない。私たちはギャンブルだけでなく、さまざまな娯楽を提供する」

 ――とはいえ、カジノが日本にできると、ギャンブル依存症で苦しむ人が増えるのでは。

 「対策に本腰を入れている企業が運営を担えば、増えない。むしろ有効な予防や治療のプログラムが導入されて、苦しむ人が減る可能性もある。また現在、日本にあるパチンコ・パチスロは約440万台。今後、私たちが大型のIRを3カ所につくったとしても、カジノに設置するスロットなどの機械は計1万2千台ほどだ」

 ――日本では70万人に依存症の疑いがあるとされています。どのような対策が必要だったのでしょうか。

 「海外では、カジノの収益の一部を強制的にギャンブル依存症の予防や治療に充てる仕組みがある。一方、日本には、この仕組みがなく、そもそも依存症に対する広範な治療サービスがない。ただ、IRについての議論で依存症への関心が高まった結果、前進しつつある」

 ――なぜ、これまで改善されなかったのでしょう。

 「依存症の入り口になりやすいパチンコについて、政府は『遊技』とみなして『賭博』とは分類していない。事業者や国が責任を持って依存症の問題に向き合い、科学的な専門家たちと協力して予防や治療のプログラムを開発することが重要だ」(聞き手・筒井竜平)

     ◇

 〈Jan Jones Blackhurst〉 1949年生まれ。91年に米ラスベガス市で初めての女性市長に就任し、2期8年を務めた。99年、米カジノ運営大手「シーザーズ エンターテインメント」に入社。現在は日本でのIR開業をめざし、副社長としてPR活動などに取り組んでいる。

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