日本が保有する47トンのプルトニウム廃棄、政府が研究へ 米への処分委託も検討

プルトニウム廃棄、政府が研究へ 米への処分委託も検討:朝日新聞デジタルより
プルトニウム廃棄、政府が研究へ 米への処分委託も検討
小川裕介、桜井林太郎2018年9月29日19時20分

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の廃炉などを受けて、政府は、将来燃料などとして活用するはずだった研究用プルトニウムを廃棄する研究に来年度から乗り出す。安全に捨てる方法を探るほか、米国への処分委託も検討する。内閣府の原子力委員会が今年7月、国内外にある「余剰プルトニウム」の削減方針を打ち出したことから、全量を資源として活用する前提を見直し、廃棄を選択肢に加える方針に転換する。

 文部科学省が2019年度の政府予算に、日本原子力研究開発機構による調査費などとして2千万円を概算要求した。日本は、米国などの廃棄研究に参加したことはあるが、単独での研究は初めてという。

 日本は国内外に約47トンのプルトニウムを保有する。このうち同機構がもつのは約4・6トン。機構によると、まず廃棄研究の対象になるのは、実験などの際に不純物が混ざった「ダーティー・スクラップ」と呼ばれるプルトニウムやウランの残骸。茨城県東海村などの研究施設に、0・1~数百グラム程度のものが数万点ある。性状や大きさを調べてデータベース化を進める。

 従来は、こうした残骸を精製して燃料に使う研究を進めてきた。廃棄の研究で先行する米英仏に研究者を派遣し、国内での処分方法の選定や技術開発に役立てる。米国との共同研究も検討するという。

 米ロ英仏など核保有国による廃棄法の研究開発は、テロリストなどの手に渡っても核兵器への転用を難しくするため、ほかの物質と混ぜて耐久性のあるセラミックにして閉じ込める方法などが検討されている。

 原発の使用済み燃料を再処理してプルトニウムを再利用する国の核燃料サイクル政策は、もんじゅの廃炉などで形骸化が進む。米国などから余剰分を減らすよう求められており、将来は、研究用だけでなく電力会社の保有分にも、廃棄研究の成果が活用される可能性もある。(小川裕介、桜井林太郎)

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