渡瀬線、蜂須賀線 とか

沖縄両生爬虫類研究会/琉球の両生爬虫類より

3).琉球列島の区分
一般に,「琉球列島の両生爬虫類相は日本本土のそれとは著しく異なる」といわれます.それは屋久島・種子島と奄美大島との間に動物相のギャップがあるためで,そのギャップは,東京帝国大学の動物学者,渡瀬庄三郎博士の名をとって「渡瀬線」と呼ばれています.より詳しく見ると,両生爬虫類相のギャップは,列島を寸断する海峡のなかでも最も古くに成立したものの一つとされるトカラ構造海峡(トカラ諸島の悪石島と小島・小宝島との間)に一致することが示されており,この海峡の存在によって,両生爬虫類をはじめとする陸生動物の移動・分散が厳しく制限されてきたことを反映していると考えられています(Hikida et al, 1992).とはいえ,この海峡を超えて分散を果たしたと思われる種が存在するのも事実で,実際には,多くの動物群において,トカラ諸島や大隅諸島のあたりに動物相の移行帯が見られます.

琉球列島にはもう一カ所,宮古諸島と沖縄諸島の間にも明確な動物相のギャップがあり,蜂須賀線と呼ばれています.このように,動物地理学的な視点からみると,琉球列島は渡瀬線と蜂須賀線を境に3つの地域に区分することができ,それぞれ北から順に「北琉球」「中琉球」「南琉球」と呼ばれ,陸生動物の分布を理解するベースとなっています.


ハブの進化が語る南西諸島の成立/服部正策のハブ学@鹿児島県 | 広報誌「淡青」35号より | 東京大学より
 中琉球の成立過程の想像図。
中琉球は200万年前頃に大陸から切り離されたと考えられる。



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