元空将補、市民運動に初参加 沖縄の現状を直視した末に これぞ愛国者

元空将補、市民運動に初参加 沖縄の現状を直視した末に – 沖縄:朝日新聞デジタルより
元空将補、市民運動に初参加 沖縄の現状を直視した末に
田中久稔2018年9月24日10時28分

 この夏、福岡市の園田孝由(たかよし)さん(56)は航空自衛隊で定年を迎えた。退職時の階級は、上から2番目の空将補。ほどなく、初めての市民運動に加わった。

 日本にある米軍基地(専用施設)の7割が沖縄に集中する現状を直視し、本土に移そうという「基地引き取り」運動の福岡の会だ。

 園田さんは現役時代、日本周辺の国籍不明機をレーダーで監視する部門にかかわり、東アジア情勢を肌で感じてきた。米軍将校とも公私に付き合い、40年、国防一筋に生きてきた。

 沖縄の現状を目の当たりにしたのは、自衛隊の研修で訪れた30年前。米国は日本を防衛し、日本は基地を提供する、という日米安保体制は必要との思いは変わらない。ただ、近年「過剰な負担は人々の反発を生み、日米同盟を不安定にする」「沖縄の人たちのこれまでの負担と犠牲に応えなければならない」。そんな考えを次第に持つようになった。

 メンバーとなった引き取り運動はこの4年、東北から九州まで9の地域でグループが発足。23日には北海道でも動き出す。この日は沖縄県知事選にあわせて、全国一斉に街頭で呼びかける。1人の会もあれば、数十人規模も。デモや集会とは無縁だった人が少なくない。

 沖縄県に過重な負担を強いる日米安保体制は正常と言えるのか――。故翁長雄志知事の問いかけに呼応したいという人もいる。

 参加者には名護市辺野古の基地建設に反対の人が多いが、園田さんは「唯一ではないが、現実的な解決策」との考え。その上で、沖縄の負担をどう減らすのか。

 各地の引き取り運動は、実際に基地を本土のどこに移すのかという議論以前に「自分事として考えよう」と呼びかけている段階だ。

 辺野古への対応が争点の知事選だが、園田さんは言う。「だれが知事になっても、基地が集中している現状に変わりはない」。長い道のりを覚悟している。(田中久稔)

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