放射性廃棄物、30年代にも保管容量超え 原子力機構

放射性廃棄物、30年代にも保管容量超え 原子力機構:朝日新聞デジタルより
放射性廃棄物、30年代にも保管容量超え 原子力機構
川田俊男、小川裕介2018年9月1日22時35分

 日本原子力研究開発機構は31日、高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)など79の原子力施設について、約70年間の廃止に向けた工程表案を発表した。多くの施設で廃止措置を並行して行うのは前例がなく、2030年代前半にも放射性廃棄物の保管先が足りなくなる可能性がある。巨額の費用や人材の確保など課題は山積みだ。

 年末に正式な工程表を出す。今回の案では、原子力機構がもつ89の原子力施設のうち79施設を対象にした。廃止未定の37施設については、運用60年を目安に廃止すると仮定して集計した。

 工程は3段階あり、第1期(~28年度)で、もんじゅや東海再処理施設(茨城県)など廃止が決まった施設で燃料取り出しなどの作業を進める。第2期(29~49年度)には、今後廃止が決まる施設などで作業が本格化。第3期(50年度~)は約40年続き、今世紀後半にほぼ完了を見込む。高速増殖実験炉「常陽」(茨城県)は第3期になる。

 運転や解体によって出る放射性廃棄物は、200リットルのドラム缶で70万本程度と試算。廃止施設が増えていく第2期の早い時点で、今の保管容量の約43万本を超える見通しだ。

 ログイン前の続き原子力機構は、廃止する施設を廃棄物の保管用に転用するほか、新たな保管施設の建設も検討する。対応が遅れれば、計画がずれ込むおそれがある。廃棄物は燃やすなどして減量し、最終的に約53万本を地下などに処分する方針だが、処分先は決まっていない。

 原子力機構は昨年4月、89施設のうち、老朽化が進む44施設の廃止を決定。東京電力福島第一原発事故後にできた新規制基準を満たすのに巨額の安全対策費がかかるためだ。多くは原子力の「黎明(れいめい)期」に計画や建設が進み、築40年以上の施設が約6割、10年後には約9割に上るという。

 費用の総額は算定中で、年内に公表する。東海再処理施設ともんじゅ、新型転換炉ふげん(福井県)だけで約1・4兆円を見込む。(川田俊男、小川裕介)

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