「痛み」とは何なのか?を神経学の見地から考える – GIGAZINEリンク

「痛み」とは何なのか?を神経学の見地から考える – GIGAZINEより
2018年06月28日 07時00分 サイエンス
「痛み」とは何なのか?を神経学の見地から考える

誰もが感じる「痛み」ですが、そのメカニズムは科学的には解明されていないそうです。知覚の一種であることは間違いない痛みについて、脳神経学者が脳に起こる現象などを通じて解明しようとしています。

The Neuroscience of Pain | The New Yorker
https://www.newyorker.com/magazine/2018/07/02/the-neuroscience-of-pain

「痛み」は呼吸や消化などと同じく生理学的なプロセスですが、あまりにも「主観的」で、他の人に正確に内容を伝えることは難しいものです。説明しづらい「痛み」の取り扱いがやっかいなのは、痛みを感じる人だけでなく医療従事者も同じ。患者の説明する痛みを正確に理解できないことは、治療の難しさにもつながっており、もどかしい思いをしています。

痛みを定量化する試みは古くから行われています。19世紀のフランスの医師マルク・イゼーレは、苦痛による叫び声のリズムから痛みの度合いを評価しようとしました。1940年代のコーネル大学の研究者が痛みの単位「Dol」を導入しましたが定着せず、2017年にはMITの研究者が痛みにゆがむ顔の表情から痛みを数値化する「DeepFaceLIFT」というアルゴリズムを開発して数値化に挑戦しています。

さまざまな痛みの定量化方法の中で、最も広く使われているのは、痛みを訴える人の主観的な報告を頼りにするものです。1960年代にカナダの心理学者ロナルド・メルザックが、幻肢の痛みに苦しむ70代の女性が持つ痛みに対する感情表現の豊富さに感銘を受けて分類した約80の語彙リストは、いまだに痛みをチェックするアンケートに利用されています。そして、1948年にイギリスの心臓病研究者ケネス・ケールによって考案された、与えた痛みを数値で表現させるという手法も、今なお利用されています。これまでに多くの科学者が挑戦してきた痛みの定量化ですが、完全に成功した人はまだいません。

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