関税法違反容疑 象牙密輸出 甘い規制「氷山の一角」

関税法違反容疑:象牙密輸出 甘い規制「氷山の一角」 – 毎日新聞より
関税法違反容疑
象牙密輸出 甘い規制「氷山の一角」
毎日新聞2018年2月1日 09時00分(最終更新 2月1日 09時24分)

 象牙を中国に密輸出しようとしたとして、東京都台東区の全日本象牙卸売センターの取締役(47)が31日、関税法違反(無許可輸出未遂)容疑で警視庁生活環境課に逮捕されたことが分かった。

         ◇

 野生生物の違法取引を監視する国際NGO「トラフィック」の調査によると、日本から中国に密輸され、2011~16年に中国当局が押収した象牙は2.4トンに上る。密輸出が後を絶たない要因について、専門家は諸外国に比べて甘い日本の規制を挙げる。

 象牙取引を巡っては、米国や中国などが国内取引を禁じている。一方で日本は国に登録した業者であれば、1989年以前に国内に持ち込まれた象牙の売買が許されている。

 ワシントン条約の常設委員会は昨年12月、違法取引の温床と指摘される日本市場を批判。日本政府に規制の取り組み状況を報告するよう求める提案を採択した。

 象牙は和楽器や印鑑などに使用されるため、政府は「適切に管理された市場」の存続を図りたい考えだが、ネット通販などでは象牙の取引から手を引く動きが広がり、「楽天」や「メルカリ」などが相次いで取り扱いを中止している。

 一方、中国での象牙人気は依然として高い。数珠などの宝飾品の材料として重宝されており、日本で購入した象牙は中国で3~4倍の値段に跳ね上がる。捜査関係者は「今回逮捕された船員らは中国に持ち帰り、高値で転売しようとしたのでは」とみる。

 野生動物保護団体のNPO法人「トラ・ゾウ保護基金」(東京都港区)の坂元雅行事務局長は「今回の事件は中国への密輸出の氷山の一角だ。背後には中国の密輸組織があるとみられ、実態を解明すべきだ」と指摘している。【安藤いく子】

関連記事Similar Posts:

カテゴリー: エコロジー(生態学), 気になるニュース パーマリンク