血液製剤の輸出解禁へ 国内供給の余剰分、半世紀ぶり 輸入がないわけではない

血液製剤の輸出解禁へ 国内供給の余剰分、半世紀ぶり:朝日新聞デジタルより
血液製剤の輸出解禁へ 国内供給の余剰分、半世紀ぶり
福地慶太郎2017年11月29日21時35分

 献血から造られる血液製剤の余剰分の輸出について厚生労働省は29日、解禁する方針を決めた。輸出は1966年、国内での安定供給を理由に禁じられたが、使われていない分の有効活用を求める声が出ていた。来月の部会でも審議して来年度に省令と政令を改正し、再来年度の輸出解禁をめざす。

 同省の有識者会議で了承された。血液製剤は、国内の献血で得られた血液を原料とする「自給」が原則。国の輸出貿易管理令の対象品目で、自衛隊の海外派遣時の持ち出しなど一部の場合を除き、国内での使用を優先するとしてどの国への輸出も認められていない。年度ごとに需要が見込まれる種類や量の計画を国が立ててメーカーが造る。

 国内需要を確保したうえで、輸出は余った分に限り認める。対象は、血友病などの治療に使われる「血漿(けっしょう)分画製剤」と呼ばれる血液製剤の一部。国内自給率が100%に達している凝固剤などが想定される。

 厚労省の検討チームなどが昨年、人道支援になると規制の見直しを提言。有識者会議で議論してきた。献血の協力者から理解を得にくいのではないかとの懸念や、国内供給体制の充実が先という意見もあった。

 この日の会議では「むやみに海外に流出しないシステムの構築を」「輸出先との契約条件が(日本の計画と)対立する可能性もある」といった意見が出た。輸出見込み量や月ごとの輸出実績をメーカーに報告してもらい、確認すると厚労省は説明した。

 一方、厚労省は自己免疫疾患の治療のため国内需要の伸びが予想される「免疫グロブリン製剤」や、献血だけで賄えず輸入しているやけどや大量出血時に使う「アルブミン製剤」については、国内生産量を増やす取り組みを続ける。(福地慶太郎)

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