バスタ新宿 車いす可能に リフト付きバス乗り場、年内に

バスタ新宿:車いす可能に リフト付きバス乗り場、年内に – 毎日新聞より
バスタ新宿
車いす可能に リフト付きバス乗り場、年内に
毎日新聞2017年9月6日 08時30分(最終更新 9月6日 11時23分)

 国内最大級のバスターミナル「バスタ新宿」(東京都渋谷区)を管理する国土交通省は、車いすで利用できるリフト付きバスの乗降場を年内にもターミナル内に設置する方針を固めた。羽田空港と新宿を結ぶ路線の乗り入れを想定し、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて車いす利用者の利便性向上を図る。

 バスタ新宿は昨年4月、周辺に分散していた19の高速バス乗降場を集約、118の運行業者が乗り入れして開業した。1日平均約1470便の高速バスが発着し、約2万8000人が利用する。

 しかし、いずれの路線もリフト付きバスが乗り入れしていないため、ターミナル内にある15カ所の乗降場は、車道と歩道を隔てる柵で車いすの乗り降りに必要なスペースが確保できていないという。

 毎日新聞が5月、筋ジストロフィーのため車いすを利用する工藤登志子さん(33)=東京都在住=の「車いすの人も使う前提に立って整備してほしい」という訴えを紹介し、国交省がバリアフリー対応の乗降場設置の検討を始めた。今後、ターミナル内の乗降場の選定や、スペース確保に必要な柵の撤去を行う。車いすの乗り降りに必要な時間を考慮した時刻表の見直しなどにも取り組む。

 バスの事業者側も、車いす2台を乗せて運行できるリフト付きバスを導入する意向を示しているという。

 バスタ新宿では、障害者らが自動券売機で券を購入する場合、操作をサポートするなどサービス向上にも取り組んでおり、国交省道路局は「今後も障害者が不自由なく利用できる環境整備に努めたい」と話す。【酒井祥宏】

「ソフト面充実も期待」
 工藤さんは昨年末、バスタ新宿で毎日新聞の取材に同行してくれた。リフト付きバスの乗降場を国交省が整備する方針を示したことに「うれしい話で、都内中心部にあるバスタ新宿でこうした環境整備が進めば、車いすユーザーも気軽に利用できるようになる」と喜んだ。

 工藤さんは昨年7~12月、米国に一時滞在し、ワシントンなどで長距離バスを利用した。バスターミナルは車いすの利用が当たり前の構造になっており、スタッフも対応に慣れていたという。「バスタ新宿も、車いすの人からの声かけを待たず、スタッフが積極的にサポートするよう、ソフト面の充実も期待したい」と語った。そして「東京パラリンピックでは、海外からも多くの車いすユーザーが訪れる。改善の際は設計段階から障害当事者も参画させ、積極的に意見を取り入れて取り組みをどんどん進めてほしい」と注文した。

 障害者団体でつくるNPO法人「DPI(障害者インターナショナル)日本会議」(東京都千代田区)の佐藤聡事務局長は「路線バスに比べて長距離バスや空港アクセスバスは、車いすで利用できるリフト付きバスがほとんどなく、世界的にも日本は普及が遅れている」と指摘。「今後はバス事業者も車両の更新時などにリフト付きの導入を進め、乗降場の設置とセットで環境整備をしてほしい」と話している。【曽田拓、森健太郎】

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