呼吸器必要な子、学校で看護 厚労省、4都県で支援へ 普通学校を含めてもっと急げ!

呼吸器必要な子、学校で看護 厚労省、4都県で支援へ:朝日新聞デジタルより
呼吸器必要な子、学校で看護 厚労省、4都県で支援へ
寺崎省子2017年8月28日10時29分

 人工呼吸器をつけた「医療的ケア児」が学校に通える機会を広げようと、厚生労働省研究班が東京、埼玉など4都県の特別支援学校などで支援を始める。保護者に代わって看護師がケアを担えるようにし、来年度にも制度化につなげたい考えだ。

 おなかに穴を開けて胃に管で栄養を入れる「胃ろう」や人工呼吸器などが必要な医療的ケア児が、公的医療保険で訪問看護を受ける場所は自宅に限られる。学校などは対象外なため、親が学校に付き添って、たんの吸引など医療ケアを行っていることが多い。

 文部科学省は2013年度から自治体が看護師を雇って特別支援学校に配置する費用を補助したり、12年度から教員が医療的ケアを行えるよう研修制度を導入したりしているが、人工呼吸器をつけた医療的ケア児の通学は広がっていない。

 研究班は、人工呼吸器をつけた医療的ケア児が親の付き添いがなくても通学できるよう、①日ごろ自宅で看護をしている訪問看護師が学校に付き添う②医師の指示の下で、訪問看護師がケアしている子どもの看護の注意点を特別支援学校などに配置された看護師に伝える③普段は学校の看護師がケアし、昼食の前後など忙しい時間帯は訪問看護師が学校でケアしつつ注意点を伝える、の3パターンに分けて実際にケアしながら課題を整理する。

 新生児集中治療室がある大学病院や在宅医療を担う医師が参加する。宮城、千葉、東京、埼玉4都県の特別支援学校など10カ所で、人工呼吸器をつけた小中学生ら16人について1人2週間程度ケアをして実態を調べる。一部の学校では7月から試行しており、9月以降に複数の学校に広げる。

 研究班の田村正徳・埼玉医科大総合医療センター総合周産期母子医療センター長は「家族以外との交流は子どもの発達に良い。子どもが学校に行っている間は母親らが休息できるだけでなく、就労など社会参加にもつながる」と話す。

 別の厚労省研究班によると、20歳未満の人工呼吸器をつけている医療的ケア児は2015年5月時点で約3千人。一方、文科省の16年度の調査で、人工呼吸器をつけた児童生徒らは全国の公立特別支援学校の幼稚部~高等部で1333人いる。このうち884人は教師が自宅や病院などに出向く「訪問教育」だ。呼吸器をつけた子どもが公立小中学校に通うのは55人で、うち通常学級は17人だった。(寺崎省子)

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