大学新設の審査情報漏らす 文科省幹部、嶋貫氏の学長案

大学新設の審査情報漏らす 文科省幹部、嶋貫氏の学長案:朝日新聞デジタルより
大学新設の審査情報漏らす 文科省幹部、嶋貫氏の学長案
2017年2月22日01時03分
 文部科学省の組織的な「天下り」あっせん問題で、仲介役の人事課OBが新設大学の学長に就任する案について、同省審議会が不適切だと判断しているとの内部情報を担当幹部が人事課職員に漏らしていたことがわかった。この幹部は次善の策として副学長などへの就任を模索したとされ、天下りの中心だったOBを何とか処遇しようとする文科省ぐるみの構図が改めて鮮明になった。

 同省が21日に公表した調査の中間報告で明らかになった。人事課職員が直接の担当ではないのに、この大学の設置審査に関する情報を入手していたことになる。文科省はこうした点を「設置審査の信頼性を大きく損なう」などと指摘。国家公務員法違反としている。

 中間報告によると、人事課OBの嶋貫和男氏(67)が特別顧問を務めていた学校法人滋慶学園(東京)の系列の大阪滋慶学園は2014年3月末、文科省に対し、大阪市内に通信制の滋慶大学の設置を申請。嶋貫氏が学長に就任予定で、文科省の大学設置・学校法人審議会で審査された。だが審議会は、嶋貫氏の学術的な功績の有無が明らかでないことなどを理由に、是正意見を出すことになった。

 この際、大学設置に直接関係がない人事課職員は高等教育局担当の中岡司・大臣官房審議官(現文化庁次長)から、是正意見が出るとの情報を聞き、「学長が難しければ、副学長や事務局長の形で関わることが必要」との助言も受けたという。この人事課職員は中岡氏が人事課長時代の直属の部下だった。文科省は14年5月に滋慶学園側に是正意見を出し、14年7月末に設置申請は取り下げられた。

 こうした経緯について、中岡氏は同省の調査に「職員から審査状況について問い合わせがあったので答えた」と説明したという。中岡氏は今月7日の衆院予算委員会で、嶋貫氏について「再就職のお世話をしているという認識はあったが、人事課職員が資料を提供して組織的にあっせんが行われたという認識はなかった」と述べている。

 中間報告では、審査過程で嶋貫氏から不当な働きかけはなく、再就職規制に違反する行為はなかったとしている。

 このほか調査報告では、内閣府の再就職等監視委員会が認定済みの分と合わせ、同法違反が計27件あったとした。文科省は自らあっせんに関わって退職した前川喜平前事務次官を含む16人の処分を検討する。

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