天下り、口裏合わせの想定問答判明 「早大用」など3種

天下り、口裏合わせの想定問答判明 「早大用」など3種:朝日新聞デジタルより
天下り、口裏合わせの想定問答判明 「早大用」など3種
力丸祥子、木村司2017年1月24日20時26分
 文部科学省の吉田大輔・前高等教育局長(61)の早稲田大への「天下り」をめぐる国家公務員法違反問題で、文科省が内閣府の再就職等監視委員会の調査に備えて用意した虚偽の想定問答が24日、明らかになった。実際には、文科省側が吉田氏の再就職を打診したにもかかわらず、早大側が求めたように答えるよう指示するなど、うその説明が並んでいる。

 文科省が24日、民進党の会合に提出した。監視委によると、想定問答は吉田氏の再就職が合法だと見せかけようと、文科省職員が2016年7月に口裏合わせのために作成し、吉田氏や早大に渡していた。同省の資料では吉田氏用、早大用、早大にかつて勤務していた文科省OB用の3種類があり、「取扱注意」の文字もある。

 吉田氏用の想定問答では、早大への再就職について「(退職翌日の)15年8月5日、文部科学省の先輩から電話連絡があった。早稲田大学が高等教育行政に詳しい人材を求めているという内容で、挑戦したいと即答した」と答えるよう指示。

 ログイン前の続きだが実際は、局長在職中の7月、文科省人事課が早大に「まもなく退職する人がいる」「教員志望だ」などと吉田氏の履歴書を送って面談日程を調整しており、人事課が履歴書を早大に送ったことなどが同法違反とされた。

 また、早大用の想定問答では「大学の人事戦略上、高等教育行政に詳しい人材を求めたいと考えた」と早大が希望したように説明するよう徹底。早大と吉田氏の接触も、以前、大学に在職していた文科省OBを介し、吉田氏が退職した翌日の8月5日に連絡をとったという虚偽の問答が書かれていた。仲介役とされた文科省OBは、吉田氏の再就職に関わっていなかった。

 監視委の聞き取りに対し、吉田氏も早大側も想定問答をもとにうその回答をした。早大は2回目の聞き取りからは口裏合わせを認め、事実を話し始めた。

 一方、国家公務員法違反を免れるため、同省が人事課OBを仲介役に天下りをあっせんする仕組みを作っていたとされる問題で、この仕組みが09年7月のOBの退職とほぼ同時に使われ始めたとみられることも、文科省が作った文書などでわかった。また、人事課職員からOBに対する退職予定者などのメールによる情報提供が、勤務時間中にも行われていたことも判明した。(力丸祥子、木村司)

■文部科学省が作成した再就職等監視委員会の調査に対する「口裏合わせ」の想定問答と事実

◎吉田大輔・前高等教育局長用の想定問答

【Q1】

どのような経緯で早稲田大学に再就職したのか

【A1】

国家公務員退職後(2015年8月5日)、文部科学省の先輩A氏から電話連絡があった。早稲田大学が高等教育行政に詳しい人材を求めているという内容だったので、挑戦したいと即答し、次の日(8月6日)に早稲田大学の副総長と面談した

〈実際は〉

×…7月に文科省人事課から早稲田大学に「本人が再就職を強く求めている」など、吉田氏の情報が提供され、面談スケジュールが組まれる

【Q2】

国家公務員在職中、早稲田大学と利害関係はあったか

【A2】

高等教育局長として、私立大学に対する設置認可などの許認可権を有するほか、補助金などを交付する関係にあったため、利害関係を有していたと考えている

〈実際は〉

◎早稲田大学用の想定問答

【Q1】

どのような経緯で吉田氏を採用したのか

【A1】

早稲田大学の人事戦略上、高等教育行政に詳しい人材を求めたいと考え、以前早稲田大学に在職していたA氏に2015年4月ごろに電話で依頼。7月下旬にA氏から「高等教育局長の吉田氏が退職するが採用の可能性はあるか」と電話連絡が入ったため、大学から「ぜひ連絡をとってほしい」と回答した。8月5日にA氏から電話連絡が入り、副総長との面談日時を調整をA氏に依頼した

〈実際は〉

×…A氏は吉田前局長の再就職に関与していない

【Q2】

吉田氏の採用に関し、文部科学省に連絡したことはあるか吉田氏が国家公務員を退職する前に連絡したことはあるか

【A2】

ない

〈実際は〉

×…7月に文科省人事課を通じて吉田氏の履歴書が届き、面談の日程を調整

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