高速税食炉-もんじゅ改革めど立たず 報告書案、新運営団体は未定

文科省の狙いは何も決めずに税金を浪費し続けることだ。
もんじゅ改革めど立たず 報告書案、新運営団体は未定:朝日新聞デジタルより
もんじゅ改革めど立たず 報告書案、新運営団体は未定
竹石涼子、小野甲太郎、川田俊男2016年5月21日10時41分
 原子力規制委員会の勧告を受け、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)のあり方を検討してきた文部科学省の有識者検討会が20日、報告書案をまとめた。だが、勧告が求める具体的な運営主体はまだ示せておらず、規制委が納得する見通しは立っていない。

 もんじゅをめぐっては、2012年に機器約1万点の点検漏れが発覚。その後も保安規定違反や新たな点検不備が相次いだ。規制委は昨年11月、半年をめどに新たな運営主体を具体的に特定するよう馳浩文部科学相に勧告。示せなければ、リスクを減らすよう、あり方の見直しを求めた。

 これを受け、文科省は原子力や行政学などの専門家らの有識者による検討会を計8回開催。主に新たな運営主体の要件を議論した。

 まとまった報告書案は、新主体の要件として、原子力分野以外の専門家を半数以上入れた経営協議体の設置などを提言。新たな組織の形として特殊会社や特殊法人などを挙げたが、具体的な主体は示さなかった。

 一方、もんじゅが冷却材として使うナトリウムと燃料のプルトニウムについて「取り扱う技術は現状として日本原子力研究開発機構にしか存在しない」とも指摘。原子力機構の職員を中心とする運営を続ける可能性も示されている。

 検討会の議論の背景には、もんじゅを取り巻く環境の厳しさがある。新たな運営主体を検討する際、協力が求められる可能性がある経済産業省や電気事業連合会は、もんじゅがなくても原発の運転に支障がないため冷ややか。新主体の選定は核燃料サイクル政策全体にも関わるため、首相官邸との調整も待つ。

 予算も問題だ。行政改革で機関を減らそうとしている中で特殊法人を作るのは難しい。「看板のかけかえではない」運営主体を求める規制委の要求をどうすれば満たすのかは不透明だ。

■文科相、政治的にも難しい選択

 文科省にはあくまでも運転を目指し、「経営陣を入れ替えることで企業風土は変えられる」とする見方もある。だが勧告にもとづくと、原子力機構に代わる運営主体が見つからない場合、リスクを減らすため、燃料の取り出しなどの措置が必要になり、廃炉を迫られる可能性もある。

 報告書は次回会合で正式に決まる。その後、文科省は中間説明を規制委にした上で、夏までに勧告に対する回答を報告する意向だ。

 ただし、運営主体に関する結論や発表時期次第では、夏の参院選にも影響しかねない。馳氏は、政治的にも難しい選択を迫られている。

 馳氏は検討会後、「正式決定を踏まえ、具体的な運営主体の特定に入らなければならない」と意欲を示した。だが、周囲にはこうもこぼす。「文科省だけで決められる話ではないので、結論を急いでも仕方がない」(竹石涼子、小野甲太郎、川田俊男)

     ◇

《もんじゅ》 ウランとプルトニウムを燃料に、消費した以上のプルトニウムを生む高速増殖原型炉。1995年、試験運転中にナトリウム漏れ事故が発生。6年前には燃料の炉内中継装置が落下する事故も起きた。これまでに約1兆円が投じられたが20年間ほとんど動いていない。国の核燃料サイクル政策の軸はもんじゅから、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を原発で使うプルサーマルに移っている。

関連記事Similar Posts:

カテゴリー: 原子力はパンドラの箱, 奴隷制官僚国家, 気になるニュース タグ: パーマリンク