地域映画で主演・監督 ゴリが考える沖縄の基地問題と笑い

地域映画で主演・監督 ゴリが考える沖縄の基地問題と笑い (日刊ゲンダイ) – Yahoo!ニュースより
地域映画で主演・監督 ゴリが考える沖縄の基地問題と笑い
日刊ゲンダイ 4月29日(金)9時26分配信

地域映画で主演・監督 ゴリが考える沖縄の基地問題と笑い
地域映画で監督・主演を務めるゴリ(C)日刊ゲンダイ

 沖縄県那覇市出身の「ガレッジセール」ゴリ(43)。毎年恒例となった地域映画製作だが、今年の舞台は粟国島。遺体を火葬せずにミイラ化させ、子孫が骨を洗う「洗骨」の風習が今も一部で残っている。沖縄で育ったからこそ伝えたい歴史や文化について聞いた。

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 粟国島は塩が有名なので、最初は「塩工場で働く夫婦の不倫」を描こうと去年の夏、まだ芸能界でこんなに不倫問題がはやる前から台本を書き始めていました。最後のオチまで決まっていたんですが、(沖縄テレビの)山里プロデューサーから洗骨の話を聞いて、台本を全部書き直しました。

 作品の中で「先祖を洗うことは自分を洗うこと」というセリフがあって、洗骨は命がつながることの大切さを一族で再確認する作業でもある。洗骨をテーマにすると決めてからは、写真やドキュメンタリー映像を見たり粟国島のおばあにインタビューしたりしました。

 今回の洗骨だけじゃなく、沖縄独特の文化は挙げ始めたらキリがありません。「ウチカビ」(あの世のお金で、盆に燃やして祖先へ送る)とか、4月になると「シーミー(清明祭)」という、お墓の中で一族がゴザを敷いて飲めや歌えの大騒ぎをする催しとか。僕の家は去年、母親が亡くなって、三回忌までは墓の前でやっちゃダメなので仏壇の前でやりました。

 糖尿病で酒を禁止されて入院している親父がシーミーのときだけ退院して、母親の写真を真剣に見つめてるから、まだ引きずってるんだと思ったら「アレ、飲んじゃダメ?」とお供えしていた泡盛を指したので、「何のために入院してるの!」とみんなでツッコみましたね。

 沖縄には基地問題という「文化」も山積。

 僕らは毎週末「沖縄花月」で沖縄新喜劇をやっていて、“笑って学べる沖縄”がコンセプト。沖縄の風習や文化を学べる構成にしています。でも、「僕らはこんなにツラいんです」と訴えているわけじゃない。

■東京だと張り詰めるボケも……

 米兵役で(お笑いコンビ「ありんくりん」の)クリスが毎回絶対出てくるんですけど、彼が沖縄料理屋さんの看板娘に恋をして「君が僕と付き合ってくれたら、普天間返還してあげるから」とボケて「おまえじゃできないだろ」とツッコまれたり。クリスが「彼女を守ってみせる!」と言うと「日米安全保障条約で?」とチャチャを入れたり。

「君と付き合えないんならどうやって生きていけば……。家賃も光熱費も全部、日本の税金で払ってもらってるのに」とボケて、「十分だろ! どんだけもらうつもりだよ」とツッコまれたり。そうやって、いわゆる「思いやり予算(在日米軍駐留経費負担)」の情報を入れると、この事実を知らないお客さんが「へえ」ってなる。東京だと緊張感が張り詰めるようなボケでも、沖縄だとドカーンとウケるんです。特に、クリスのようなアメリカ人と日本人のハーフが言うもんだから説得力もある。沖縄には基地問題を笑える土壌があるんです。

 そもそも、ニュースで見るような、沖縄県民が常に「反対!」とデモのような抗議活動をしているかというと、実は違うんです。反対派の声があまりにも大きくてマスコミもそこを取り上げるので、そこばかり目立っている。かといって賛成派の意見も、うのみにはできないですけど……。

「じゃあおまえは賛成か反対かどっちだ」と言われると、とてもデリケートな問題なので、僕はそんな簡単にどっちと言いたくない。僕らは僕らなりに、笑いを通じて沖縄の文化や基地問題について知ってもらいたいと思っています。

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