「伊丹空港ライナー」は伊丹空港直行バスの赤字隠しだ!

平成28年度 施政方針-政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち/伊丹市ホームページ
『(空港を活かしたまちづくり)
伊丹空港を活用したまちづくりを推進します。
空港へは、市営バス空港直行便が便利です。さらなる利用促進に向けたPRに取り組みます。
また、新たに策定する総合交通計画に基づき、利便性と快適性を向上させた「伊丹空港ライナー」の導入を検討します。
インバウンド対策にも取り組みます。
空港行き市営バスの停留所を、デザイン性のある外観に変更し、外国人にもわかりやすい多言語表示にします。』
と謳われた「伊丹空港ライナー」について検討してみた。

4月にも触れた伊丹市総合交通計画の策定について(2016/04/14)/伊丹市ホームページより

『第1章 計画の目的と構成
1.1 計画策定の目的
 伊丹市では、「伊丹市総合計画(第5次)」で掲げる「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる 伊丹」の将来像実現のため、“市民が主体となったまちづくりの実現”を基本目標としており、また、「伊丹市都市計画マスタープラン2011」においても、“パートナーシップによるまちづくりの推進”による「環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち」を都市づくりの目標としています。
 交通基盤整備においても、これまでの行政が中心となって進めてきた需要に対応した整備から、市民一人ひとりが主体となって考え、多様なニーズに対応した質の高い整備が求められています。
 また、これからの人口減少・高齢化の進展や、健康や環境問題への意識の高まり、伊丹市の特徴である利用者の多い自転車や路線バスの望ましい利用のあり方、増加が予想される国内外から伊丹市を訪れる人など、様々な課題に対応したこれからの伊丹市にふさわしい交通体系をめざして本計画を策定します。』
と謳っているが「増加が予想される国内外から伊丹市を訪れる人」は2年前の大河ドラマ「軍師官兵衛」の影響であって、この先に増加する要因はない。
「守株待兔(しゅしゅたいと、株を守りて兎を待つ)」だ。

そもそも2年前の大河ドラマ「軍師官兵衛」が放映された2014年の4月から翌年3月末(平成26年度)の伊丹空港直行バスの実績は
『伊丹空港直行バスについてのお問い合わせに回答させていただきます。
【問い合わせ】1点目
伊丹市営バスの1便当たりの採算が取れる乗客数について
【回答】
平成26年度決算における全路線(44系統)の平均で35名でした。
【問い合わせ】2点目
伊丹空港直行バスの1便の平均乗客数について
【回答】
平成26年度決算における平均で11名でした。
なお、上記で回答させていただきました乗客数につきましては平成26年度の運賃収
入から按分した数となっております
伊丹市交通局 経営企画課』
であった。

運賃収入からの按分という中途半端な回答で70歳以上の高齢者+障害者の無料パスの乗客が含まれていないが、「増加が予想される国内外から伊丹市を訪れる人」は無料パスは所持していないので運賃収入からの按分は妥当かもしれない。

つまり「黒田官兵衛」ブームの年でさえ伊丹空港直行バスの乗客は採算ラインの1/3以下なのだ。
ちなみに2016年7月22日(金)に大阪モノレールに乗るために伊丹空港直行バスの乗った時の乗客は
13:20 JR伊丹駅→大阪国際空港 私とガイドヘルパーを含めて大人8名+乳児1名
16:46 大阪国際空港→JR伊丹駅 私とガイドヘルパーを含めて大人6名
だった。私とガイドヘルパー以外は乳児の母親以外はみんなスーツ姿のビジネスマンだけ。
現在の乗客数は2年前と比べて減っているに違いない。
平日とはいえ乗客は殆どがビジネスマンなのだ。伊丹市内観光なんて期待できない。

計算すると伊丹市営バスの赤字は伊丹空港直行バスが原因なのが分かる。
210×(35-11)×32×365=58,867,200円
運賃×(採算ラインの乗客数-実際の乗客数)×1日の便数×1年の日数=伊丹空港直行バスの赤字額

こんな赤字路線が2004年から運行を続けられている。
もちろんそれ以外の途中の停留所に停まる空港行きの路線がある。

大阪国際空港(伊丹空港)へのアクセスは市バスが便利!/伊丹市ホームページ
伊丹空港直行バスのチラシ(PDF)
ホームページや市内で配布されまくっていたチラシは効果はない。
その理由は
1.平日の乗客であるビジネスマンは市内や近隣の企業の事業所への定期的な出張で利用しているので増減が少ない。
2.大阪方面や神戸方面からは直行の空港リムジンバスがあって手荷物の多い観光客なら交通費の節約より乗り換えの手間を省く。
である。
一度でも乗ってみたらよく分かる。

そもそもJR伊丹駅の発着でJRに乗る間に立ち寄りたくなる観光スポットが何処にある?

伊丹市総合交通計画P55

P55(Ⅰ-52)図<来訪者への交通サービス提供の考え方>で初めて「伊丹空港ライナー」が登場する。

伊丹空港直行バスは慢性的な赤字路線であるし伊丹の観光に貢献していると考えられないのだが、
「増加が予想される国内外から伊丹市を訪れる人」というあり得ない願望が現実的かのように謳っての「伊丹空港ライナー」である。

伊丹市営バスの伊丹空港直行バスの赤字の実態を隠すために別会計の予算として伊丹空港ライナーを考え出したに違いない。
「伊丹空港ライナー」は伊丹空港直行バスの赤字隠しだ!

こんな蒙昧な妄想的な計画は黒田官兵衛の呪いだ。

参考資料
伊丹市交通局/バス停時刻表~JR伊丹 5
伊丹市交通局/バス停時刻表~大阪国際空港 1
伊丹空港直行便は1日32便(往路16便+復路16便)ある。


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