白血病ウイルス、成熟した細胞で増殖 感染者1割日本人

白血病ウイルス、成熟した細胞で増殖 感染者1割日本人:朝日新聞デジタルより 
白血病ウイルス、成熟した細胞で増殖 感染者1割日本人
阿部彰芳
2015年2月7日07時39分
 国内に感染者が100万人以上いるとされる白血病ウイルスは、外敵から体を守る免疫をつかさどる「T細胞」のうち、成熟した細胞で増殖しやすいことが京都大の研究でわかった。米国科学アカデミー紀要電子版に発表した。

 この白血病を引き起こすウイルスは「HTLV―1」と呼ばれる。感染者は世界に1千万人以上いるとみられ、このうち約1割が日本人で最も多い。授乳や性交渉などで感染し、約5%で白血病を発症する。日本ではもともと縄文人が感染していたとみられ、感染者は九州、沖縄、四国や北海道に多い。

 松岡雅雄教授(ウイルス学)らは、本来はウイルスなどを撃退するT細胞を詳しく調べた。その結果、未熟なT細胞では、ウイルスの増殖に欠かせないたんぱく質の働きを妨げる分子が多かったが、成熟したT細胞ではこの分子が少なく、ウイルスが増殖しやすいことがわかった。

 松岡さんは「成熟したT細胞だけをねらうため(免疫があまり落ちずに)感染者は病気を起こしにくいが、他人に感染させる機会が多くなっているのかもしれない」と話している。(阿部彰芳)

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