弥生時代の鉄生産の地上炉跡 長崎・壱岐のカラカミ遺跡

国内初、鉄生産の地上炉跡 長崎・壱岐のカラカミ遺跡:朝日新聞デジタルより 
国内初、鉄生産の地上炉跡 長崎・壱岐のカラカミ遺跡
2013年12月14日10時00分
弥生時代の鉄生産工房とみられる建物跡。白線は遺構の範囲や柱穴などを表す=長崎県壱岐市のカラカミ遺跡(壱岐市教委提供)
 【編集委員・中村俊介】長崎県壱岐市の弥生集落カラカミ遺跡で、国内で初めて、鉄生産用の地上炉跡が複数確認された。同市教委が13日、明らかにした。朝鮮半島の系譜を引く構造とみられ、当時最先端の技術で鉄素材を本土に供給する中継基地だったとみられる。弥生社会で明確に確認されていない精錬炉の可能性もあり、日本列島の鉄文化の起源に迫る発見だ。

■精錬工程の痕跡か

 中国の史書「魏志倭人伝」によると弥生時代、壱岐には「一支国(いきこく)」があり、カラカミ遺跡は王都の特別史跡・原の辻遺跡とともに、弥生の環濠(かんごう)集落跡として知られる。2011年から市教委が発掘している。

 弥生時代後期(紀元1~3世紀ごろ)の複数の時期の、少なくとも6基の炉跡が出土。いずれも床面に直接炉を築く地上式で、炉壁や焼け土、炭の堆積(たいせき)層が良好に残っていた。国内で確認されている、地面に穴を掘り込む鍛冶炉とは違い、韓国南部の勒島(ヌクト)遺跡などに見られるタイプと似ているという。後期中ごろの炉跡1基は、工房とみられる長さ8メートル余りの長円形の建物内にある。炉を高温にするため風を送るふいごの羽口(送風管)や鉄滓(てっさい、鉄くず)、棒状の鉄素材、鉄成分が付いたたたき石、砥石(といし)なども出土した。

関連記事Similar Posts:

カテゴリー: 気になるニュース, 考古学 パーマリンク