障害者差別事例-公立体育館 車いす競技利用断る

公立体育館 車いす競技利用断る 地域 読売新聞(YOMIURI ONLINE)より 
公立体育館 車いす競技利用断る
2014年07月29日
車いすバスケットボールの利用が制限されていた県総合スポーツセンターの体育館 県内の一部公立体育館が、車いすのバスケットボールやラグビー競技の利用を「床に傷が付く」などの理由で断っていたことがわかった。県は「認識が甘かった」として、模擬試合で床への影響を確認した上で利用を認める方針だが、「難しい」とする自治体もある。(石川純)

 車いすバスケの利用を断っていたのは、県教委が所管する県総合スポーツセンター(千葉市)の体育館第1競技場。今夏の県高校総体では、バドミントンの会場となる。

 同センターでは、車いすで転倒した際、床を傷付ける恐れがあることやゴールポストの老朽化、トイレの段差を理由に、正式な申し込み前の相談段階で利用を断っていた。

 センターの運営が県教委から指定管理者へ移行する前の2008年度までは利用制限はなく、県教委は今年に入って利用希望者の指摘などから制限を把握。制限の開始時期や回数について、県教委と指定管理者は「わからない」としている。

 日本車椅子バスケットボール連盟(東京都)によると、競技用車いすにはバンパーもついており、転倒で大きな傷は付かないという。野口美一会長は「海外では傷が付くなどの理由で制限される例は聞いたことがない」と話す。

 県教委は「障害者を排除する意図はない。転倒で床が大きく傷付くという思い込みもあり、認識が甘かった」としている。

 また、木更津市の市民体育館では今年度、「ウィルチェアーラグビー」(車いすラグビー)の利用を申し込んだ利用者が「前例がない」と利用を断られた。同市は「他の団体も使うため床を保護するシートを用意してもらわないと貸すのは難しい」と説明する。

 同種目でパラリンピックロンドン大会日本代表の官野一彦さん(32)も数年前、千葉市内の公立体育施設で利用を断られた経験を持つ。官野さんは、「車いすというだけで利用に難色を示されることはまだある。東京でのパラリンピックが決まったが障害者スポーツへの理解は進んでいない」と話している。

 一方、千葉市では今年度、市内のスポーツ施設「ポートアリーナ」で床の保護を目的に、連結して使う樹脂タイルを購入する。1辺約25センチのタイルを約2万1000枚購入するため2000万円を計上。これまで市立のスポーツ施設では、ウィルチェアーラグビーなどの使用には、保護タイルの持ち込みを利用者に求めていた。しかし、負担が重いことを考慮し、購入を決めたという。

 県では6月、20年の東京五輪・パラリンピックに向けた基本方針を公表。「キャンプの誘致に向け受け入れ体制の整備」を掲げ、障害者スポーツ普及にも力を入れる方針を示している。

2014年07月29日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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