救急出動最多546万件 緊急性低い要請も一因 10年2011年2月19日13時43分

公共交通の少ない地域や高齢者の救急医療を救急救命士が担う必要がある。1件で1000円とすれば54億円。それを救急車や救命士の充実に充てたらよい。不要な通報が少なくないのは事実だが、救急車を呼ぶべきかどうかを市民に判断を求めるのは間違っている。

朝日新聞より
 昨年1年間の救急出動件数は546万件を超え、過去最高になったことが18日、総務省消防庁のまとめでわかった。高齢化が一因だが、緊急性の低い救急要請も多く、同庁は救急車が必要なケースかの判断に役立ててもらうマニュアルを作成する。

 同庁によると、2010年の救急車の出動は546万件を超え、前年より34万件余り増えた。63年に救急出動を始めて以降、これまで最高だった07年の529万件を超えた。前年と比べた増加率は6.7%で、95年の7.6%以来、15年ぶりの高い伸びとなった。搬送人数も497万人で過去最高だった。

 増加した748の消防本部に原因を聞いたところ、8割が「高齢の傷病者の増加」と答えた。昨夏の猛暑を受け、5割余りの消防本部は「熱中症傷病者の増加」を挙げた。一方で、4割近い消防本部は「緊急性が低いと思われる傷病者の増加」を指摘したという。

 消防庁の分析では、高齢化の進展によって2030年までは出動件数は増加し、年間608万件に達するという。一方で、搬送患者の半数余りは入院の必要がない軽傷者。119番を受けてから病院に搬送する時間は09年で全国平均で36.1分。10年前より9分遅くなっている。

 同庁は「このままでは搬送時間がさらに遅くなり、重篤な患者に影響がでかねない」として、「家庭でできる救急マニュアル」を年度内に作成する。「子供に熱やけいれんが出た」「おじいちゃんのろれつが回らなくなった」など、すぐに救急車を呼んだ方がいい場合と、急いで病院に行かなくても大丈夫なケースなどをホームページで紹介する。(大久保泰)

http://www.asahi.com/national/update/0219/TKY201102190093.html

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